Tableauってどうやって勉強したらいい?計算はどこまで覚えればいい?と思うことが多々あります。2年半前、触り始めた当初は確かに本を買ったり、公式資格を取ったりもしました。色々試した結果をメモっておきます。
普段のVizでよく使うことを覚える
私の場合、まずはこれで覚えることを絞ってしまいます。複雑な計算やTipsも日常的に使うなら覚える価値がありますが、数ヶ月に1回だとすぐ忘れてしまいます。Tableauがメインのお仕事や趣味ではなく、本業が忙しい方ほど覚えることを減らしたほうがお得だと思います。
逆に、頻出ですぐ取り出せると捗る要素はこのあたりです。DATA Saberプログラム内で網羅できますね。私の場合は動画やユーザ様のブログ、公式Knowledge Baseで覚えました。
- 日付計算、LOD、表計算
- 書式設定
- デザインの知識(Visual Analytics参照)
また、Desktopを触ってから早いうちに、Prepを使い始めるのも近道です。Desktopで不便を感じるデータがPrepで瞬殺、ということもよくあります。
知らないことはVizにできない
一方で、見たことのないデザインはいきなり作ることはできません。絵を描くときに知らない構図やモノが描けないのと同じで、やはり一度作って引き出しを増やすのは重要です。
そこでTableauでおすすめできるのはVizの写経です。どういうことかというと、Tableau極める、Workout Wednesdayなどでこれ作りたいな、と思ったものをピックアップします。1から作るチャレンジも勉強になりますが、全部やるととても時間がかかるのでワークブックをダウンロードして、どういう設計思想なのか、どんな機能が役に立つのかを読み解きながら新しいダッシュボード上に作ってみます。
意味があるのか?と言われるとこれがとても役立ちます。パラメータや書式設定、応用的な日付計算など、とてもできないと思っていたことが実は既存機能で十分できることがわかります。1からは作れなくても、「できる」ことを知っておくと、後から簡単に引き出せます。同じ理由で、今は使わなくてもそのうち出番のありそうな記事は逐一ブックマークしています。
アップデートで使わなくなる知識
一方で、今まで一生懸命ほかの機能で実現していたことが、Tableau側のアップデートで必要なくなることもあります。Ideasの投票や様々な声が反映されたありがたい結果ではありますが、儚くも不要になる知識も結構あります。書籍だと古くなってしまう知識が多いのもさみしいところ。
個人的にバージョンアップで最近解決された問題はこのへん。2023年は特にPrepの更新が沢山ありました。
- 動的ゾーン表示(2022.3):以前はフィルターで代用
- Prepの行番号表示(2023.1):PARTITIONやORDERBYで代用
- Prepの表計算(2023.2):地道に式を書いてた
- Prepの開始行選択(2023.3):Excelの名前付き範囲で指定
- Prepの下を埋める計算と累積計算(2023.3):Desktop表計算や元データで解決
少ない手間で価値を最大化しよう
私はTableauが好きですが、それでも業務を円滑に進める手段のごく一部です。全てを覚えることよりも、結局は何を解決したいのか?誰が見るのか?どんなアクションを取るのか?の方が大事です。
私がTableauを始めるきっかけになったVizは棒グラフを組み合わせた、デフォルトカラーの青とオレンジの工数管理表でした。それでもスプレッドシートで集計したものより何倍も早く読み取れ、誰の工数を調整すべきか一瞬で理解できました。
というわけで、先人の知恵を活用して短時間でVizにして、どんどんフィードバックを反映していくサイクルを回すのがおすすめです。